選択的夫婦別姓制度と婚期

先日、人柄も見た目も美しい女性と「婚姻後の姓」についてお話しする機会がありました。

その素敵な女性は2回目の結婚でした。

1回目の結婚で、相手を見誤ってしまった失敗談を話してくれました。

失敗の原因は「あせり」だったそうです。

その女性は家や土地を守らなければならない一人娘で、結婚後は自分の姓になってくれる男性を見つけなければなりませんでした。

 出会った男性が、婿入りしてくれるかどうか、どうやって知るのでしょうか?

でも、知らなければお付き合いできない。

 その結果、ストライクゾーンが狭まります。

そういった場合、女性は晩婚になりがちです。

ですが、晩婚になればなるほど更に狭まるのではないかと不安になり先読みします。

そして、焦りが出てとりあえずこの人で大丈夫だろう、と、希望的観測でコマを進めます。その結果見えるべきものも見えなくなります。

そういった負のサイクルだったようです。

 そのお話を詳しく聞いていた私は、ふと思いました。

もし、結婚しても旧姓を名乗ることができれば、気にせず結婚できる女性がどれだけ増えるでしょうか? 

焦らず、自分に合った人選んで結婚する事ができる人がどれだけ増えるでしか? 婚姻率もあがるはずでは? 少しでも早く結婚すれば子供を授かるタイミングも早まります。老若男女楽しく暮らす世の中になるためにはバランスが必要です。

 この制度について、いくつかの議論がありますが、日本古来の家族制度が壊れるほど多くの女性が結婚後自分の姓を名乗るでしょうか? 

 私30年以上ウエディング業界で、結婚式の様子を細かく見ていますが、自分が選んだ愛する男性の姓になりたくない人がどれほど少ないか知っています。

何らからの事情があり姓を変えることが難しい女性選ぶことができる道があってもいいのではないでしょうか?

それは、言い換えれば「希望」です。

女性として生まれてきた人に、ほんの少しの希望があるだけで良いのです。

 選べる自由があればそこから希望がうまれます。不可能よりほんの少しの自由が大きな希望に変わります。女性が前向きに生きられるように、法律によって少し後押しをしてもらえたら 希望が湧きます。

世界には197か国ありますが、その中で今の日本の様に結婚後自身の姓を名乗る選択肢がないのは日本だけだそうです。


できることなら

これから生まれる女性の為に、今、生きている私達ができることをして、後世に繋ぎたいです。

 

202211月1日

阿久津五代子

 

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